「構想力の論理」とか
●三木清『三木清全集 第八巻』岩波書店
●穂村弘『短歌の友人』河出文庫
●朝吹真理子『きことわ』新潮社
●マイケル・ポランニー『暗黙知の次元』高橋勇夫訳、ちくま学芸文庫
●ランボオ『地獄の季節』小林秀雄訳、岩波文庫
ようやく三木清の「構想力の論理」を読み終えた。感性と悟性を綜合するカントの構想力についての検討が中心だが、そこに至るまでの前半部では、神話・制度・技術・経験といったものがいかに構想力と関連していて、パトス的な面とロゴス的な面の両方を持ち合わせているのかを延々と記述している。内容の割りに長くて、読むのが大変。
短歌の友人は昔短歌をやっている先輩に薦められたことがあったんだけど、確かに名著だと思う。近現代短歌史を一般性のある語り口で、あっさりと記述していく手際は本当に凄い。
きことわは「こういうの」が嫌いなひとでも意外に楽しめるんじゃないかと思った。ヌーヴォー・ロマンの読みにくさをそれほど感じなかったし、何だか悔しいくらい普通に面白かった。
あとまあ、待望の『ゆゆ式』3巻が発売したとか。
当然素晴らしかった。ただ、相川さんのグループの三人が出番を増やしていて、キャラクター紹介のために費やされる部分が少し多いので、全体の印象としては2巻より1巻に近い。
つまりキャラクターが定着して掛け合いが安定するだろう4巻が待たれるわけですね…。無限ループ。